「救急災害薬学」の確立と発展を目標とし、臨床薬学から社会薬学に至る「救急薬学領域」、薬学系以外の学問領域も視野に入れた「災害薬学領域」、薬剤師活動の円滑実施と品質向上に資する「臨床ICT薬学」の3つの領域を基本に、幅広く研究活動を展開しています。
【概要/目的】
大規模災害における、携帯電話や有線ブロードバンド回線など公衆回線の広範な不通に対し、「衛星通信や自営通信網など無線通信の統合的な提供」を実現すると共に、「災害時のICTを効果的に活用できる薬剤師の育成」を行うことで医療ICTの円滑運用が継続でき、調剤や服薬指導をはじめ、患者・住民の健康情報管理や医薬品の供給、医療・ケア職種との連携などの薬剤師活動が、平常時⇔災害時においてシームレスに遂行できる。
【概要/目的】
薬剤師/薬局が大規模災害により被災し特定地域での従前医療の継続が困難になったり、薬剤師数/薬局数の減少により医療リソースが逼迫し医療過疎状況が発生した場合に、近隣または遠隔の薬剤師/薬局がICTを活用し「タスクシフト/タスクシェア」による医療活動の一部代替や補完(均てん化)を行うことで、被災地への派遣による二次被害の防止やコスト等の低減、ならびに広範で中・長期に渡る薬剤師/薬局リソースの補完・提供支援を実現する。
【概要/目的】
ウェアラブル機器などを用いた患者・就労者の容態の把握・管理に必要な【A:IoTデバイス・データ集約無線通信技術】、ならびに海上(患者側:携帯電話不通エリア)と陸上(薬剤師・医師側)間での円滑な通信を可能とする、衛星/遠距離・自営ブロードバンド通信などの【B:海洋医用情報通信】に関する活用開発や社会実装を通じて、医師・薬剤師等が常在しない"医療へき地"である「海上」における、薬物治療や健康指導の適切な実施に必要な「オンライン健康支援基盤」を創出する。
※ 【3-3】については 「教育」ページ の「他大学など教育・研究機関での実証実験への参加や共同研究」欄も参照ください。
【概要/目的】
災害地での医療活動経験に乏しい薬剤師に対し、「メタバース(仮想空間)」「VR(仮想現実)」「AR(拡張現実)」などの「XR:仮想現実技術」やAIなどの先端技術を統合的に組み合わせ、あたかも災害地にいるが如くのリアリティある疑似体験(シミュレーション)を提供することで、「救急災害薬学」の効果的な習得を支援する。
※ 右(上)図はイメージ
また、XR:仮想現実技術と多様な無線通信技術を組み合わせることで、必ずしも被災地へ薬剤師を派遣することなく、非災害地などの遠隔から被災地の薬剤師・薬局活動を効果的に支援できる手法やツール・システムならびにスキームを開発・構築する。
1 | 災害地現場、施設、設備等の把握 | A:医療救護所、避難施設(避難所/学校等) B:医薬品集積所 C:仮設薬局 D:移動薬局車両 |
2 | 救急対応 | A:トリアージ(バイタルサイン確認) B:一時救命措置 C:応急手当 |
3 | 調剤 | A:内服薬・外用薬 B:注射薬(払出) C:無菌調製 D:一般用医薬品(OTC)供給 |
4 | 医薬品仕分け/整理/手配 | A:医薬品の受け入れ B:仕分け、整理、管理 C:払出 D:手配 |
5 | 患者/被災者ケア・コミュニケーション | A:患者対応(服薬指導、使用薬の聞き取り、お薬手帳指導、医薬品・健康相談) B:特定疾患患者対応(酸素吸入、透析等) C:特定被災者対応(妊婦、乳幼児・小児等) |
6 | 医師の治療支援(巡回診療同行) | A:医薬品鑑別 B:代替薬の提案 C:医薬品情報の提供等 |
7 | 公衆衛生活動 | A:避難所等の防疫・消毒等衛生管理 |
8 | 被災薬局復旧 | A:被災薬局の復旧や開局(通常業務再開)支援 |
9 | 設備、機器、備品等操作習得 | A:調剤をはじめ薬物治療や薬剤師活動に必要な設備、機器、備品等の操作習得 |
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